柳井正 「現実を視よ」
2010年、GDPが中国に抜かれ、世界第二位の座を奪われた日本。
圧倒的な強さを誇っていた家電製品もサムスンやLGに遅れをとり、貧困率もあがり...。
20年前の日本からは、とても想像もつかなかった現実が今、襲っています。
そんな状況に危機感を感じたユニクロの柳井正さんが、
1人でも多くの日本人にその危機的状況を理解してほしい、
そして誇れる日本を取り戻すために何をすべきかを1人1人が考え抜いてほしいと思い、
書き上げたのが、この「現実を視よ」です。
この本の中で柳井さんはかなり政治の批判をしています。
本人も書いていますが、経営者にとって政治批判は
マイナスに働く恐れがあると思うのですが、
そのリスクを背負ってでも、伝えたいという覚悟がこの一冊からすごく伝わってきます。
もちろん、政治批判だけでなく、
今の日本のリアルな現状がとてもわかりやすく書かれており、
これを読んでなにも感じない日本人はあまりいないのではないでしょうか。
その他にも柳井さんが考える日本が復活するために必要な考え方やとるべき行動、
そして柳井さんの経営理念や経験談も書かれています。
そして最後にもう一つ。
ファースリテイリングの今年度のスローガン。
「志を持って生きよ」
この言葉が日本人みんなの胸にしっかりしみ渡り、
他人まかせでなく自分自身が行動を起こせば、
この国はいい方向に変われるような気がします。
出来るだけ多くの日本人が読むべき一冊だと思いました。
- 2013.01.25 Friday
- ビジネス書
- 18:59
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