『うま塩ホルモン揚げ』
という商品のパッケージデザインをさせていただきました。
新鮮な豚の胃を食べやすいように一口サイズにカットしたものです。
この商品、本当に美味しいんです!
デザインを作成する際、試食した時は美味しかったことは確かですが、
正直「これ、絶対売れるぞ!」と感動するまでにはならなかったのです。
ところが2つ3つ口に運ぶと、
なんともいえない食感と、噛めば噛むほど口にじゅわっと広がるお肉の味に感動。
本当にやみつきになりました。
広島ではせんじ肉と呼ばれ、地元では馴染みの一品だそうです。
以前、アメトーークという番組内で博多華丸大吉の大吉さんが
新幹線で食べる最高のおつまみとして紹介されていました。
すこし塩辛いのでビールが美味しく飲めますし、
僕は仕事中、集中力が切れかけた時に冷たいコーヒーと一緒にによく食べています。
これで集中力が復活します。あくまで僕個人はですが。。
ご興味があれば是非!
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僕を含め、世間ではメンタルの弱い人が多いように感じられます。
他人とのコミュニケーションにはある程度のメンタルが必要なので、
それを避けて仕事でも直接会わずにメールのみで済ましてしまう。
(スピードが求められる昨今では仕方がない部分はありますが。)
嫌われたくはないので作り笑いで話を合わせる。
もめたくないので討論を避ける。
どうしてもメンタルの弱さが世の中を少し暗くしてしまっている気がします。
そんな現状に真正面から向き合っているのが百田尚樹さんです。
百田さんは「永遠のゼロ」や「海賊とよばれた男」等の著者で、
「探偵ナイトスクープ」の放送作家さんとしても有名な方です。
度々、その奔放な発言がメディアの批判の対象となっていますが、
その批判にまったくめげずに(実はちょっとめげてるかも?)
自分の思っていることをがんがん発言していく百田さんが、
一体どのようにしてメンタルを保っているのかが、よくわかる一冊になっています。
読んでみて百田さんの考え方に「なるほど」と納得する部分が多々あります。
それでも……。
本書に背中を押されて、自分の中でも意識改革をしてみよう!と思う反面、
どうしても人に嫌われる勇気がもてない…という思いも正直あります。
何度も何度も読み直して心の底から変わりたい!!!
と思わないと行動に移せないと感じました。
とはいえ僕のような気の弱い人間には、とてもありがたいメンタル強化本でした(笑
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売上げ9兆円、114社(2013年時点)で構成される
巨大流通企業セブン&アイ・ホールディングス全体の
隠れた秘密を解き明かした一冊をご紹介します。
本書は2013年に発売されているため最新情報ではないのですが、
セブンイレブン、イトーヨーカ堂だけでなく他のグループ全体の価値と、
それぞれの特徴が紹介されています。
あらためてご紹介する必要もないくらいの経営手腕の持ち主、
セブン&アイ・ホールディングスを作り上げた鈴木敏文氏の凄さについてもふれています。
一部では批判的な意見も聞こえてくる鈴木氏ですが、
本書を読んでいるとあらためて、そのチカラに感心させられます。
ちなみに本書のサブタイトルは「世界最強オムニチャネルへの挑戦」。
次々と新しいことに挑戦しているセブン&アイ・ホールディングスが
2015年からスタートさせた総合通販サイト「オムニ7」。
アマゾンや楽天などのネットショッピングと同じで
欲しいものをネット注文をするのですが、
全国のセブンイレブンでいつでも受取可能で、
百貨店商品、デニーズの出前、テイクアウトまであり、
だいたいのものはここでほぼ揃うといってもいいかもしれません。
それでも
そこまで消費者に浸透しきれていないのは、これからの課題かもしれません。
なお、本書ではそこまで『オムニチャネル』のことは深く掘り下げてはいません。
オムニチャネルに関する情報を知りたいのでしたら、
この本はむいていないかもしれません。
この非常に流れの早い現代で
今後どう進化し、次にどんな新しいアイデアを出して来るのか、とても楽しみな企業です。
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アサヒ飲料が、フタを開けると一瞬にして凍る三ツ矢サイダーが買える自販機を開発したようです。
凍るとはいってもカチンカチンに凍るというわけではなく、シャーベットのようにトロトロに凍るみたいです。
美味しそう!
2014年に「三ツ矢フリージングサイダー」という商品が“氷点下の三ツ矢サイダー”として
一部のお店で売られていたようですが、それと同じイメージでしょうか。
この時は専用冷蔵庫に入れて凍る直前のマイナス5℃まで冷やして販売していたらしいのですが、今回は特殊な自動販売機。
そしてパッケージはというと
「三ツ矢フリージングサイダー」は水色と青と白とで冷たさを最大限にイメージしたデザインでしたが、この自販機で売られるものはどんな顔をしているのか。
ニュースを見る限り、店頭で売られているパッケージと同じものに見えましたが。。
学生時代、炭酸を凍らしたくても冷凍庫に入れてはいけない!と言われていたため断念していたところ、学校の近くの駄菓子屋さんに
炭酸飲料をシャリシャリの氷にかけて食べる“炭酸かき氷”みたいなものがありまして、それにものすごくはまっていました。
今回の氷点下三ツ矢サイダーもはまりそうで今から楽しみです。
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先日、バレンタインの市場調査に行ってきました。
百貨店の特設売場では濃厚なチョコレートのソフトクリームが人気で
例年に増してすごい行列が出来ていました。
どの店舗も個性を出すためか、シンプルなチョコレートのみで勝負!というよりかは、
チョコレート+果実などの、プラスアルファの要素で勝負しているように感じました。
その中でも以前にもご紹介させていただいた、
僕のお気に入りの「ドゥバイヨル」のチョコレートを今年も購入しました。
中のチョコレートが大好きなのですが、
それ以上にパッケージがすごく好きでコレクションしています。
来年はどんなチョコレートか、
そしてどんなパッケージを作ってくるのか、今からとても楽しみです!
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先日、藤子・F・不二雄ミュージアムに行ってきました。
藤子・F・不二雄さんが手掛けたドラえもんやパーマン、
おばけのQ太郎、キテレツ大百科、21エモンなどなど、
僕が子供の頃から慣れ親しんだ作品の原画が多数飾られ、
カフェではドラえもんなどのラテアートを提供し、子供たちが楽しめるオブジェもあり、
ドラえもんなどの漫画も読め、本当に盛り沢山の「遊び場」で、
藤子・F・不二雄さんの作品だけでなく、
生い立ち、人柄までとてもよく伝わる素敵なミュージアムでした。
お子さんがいられる方は家族で、もちろん1人でも十二分に楽しめる空間でした。
また関東に出かける際には立ち寄りたいと思いました。
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本を読み、傍線を引き、
考え、そして考えを広げるためにまた別の本を読み、
何か疑問に感じることが出て来たら更にそのことを調べる。
そうすることが、自分の幅をつくり、深みが出てくるのです。
それが「独学」だと。
本をたくさん読むということは、
異質な人間の考えを受け入れ、理解することだから
のちに自分の感情をもコントロールできる人になれるとも言っています。
そして
ただ自分の考えと同じような本を読むのではなく、
少しでも難しい本を読むことを勧められています。
そうすることで、のちの自分の成長がみれるのです。
簡単そうで難しい。
他人を受け入れるという意味では、
前回ご紹介した天台宗大阿闍梨の酒井さんのときにもありましたが、
本を読むことで他人の考えを受け入れる難しさを知り、
そしてそれを克服する。
実に面白い考え方であり、非常に納得させられました。
これから、もっと本を読むことにチャレンジして、
自分の成長に繋げていきたいと思いました。
天台宗大阿闍梨、酒井雄さいさんの著書です。
本書では、突出して目新しいことは特に書かれていないのですが、
大阿闍梨らしい実に人間の大きさが感じられる
説得力のある言葉の数々が紹介されています。
今からご紹介する「言葉」は本書の中で僕の心に響いたものです。
「自分の世界に取り込もうと思うから問題が生じるんだ」
「まわりをコントロールしようとせず、自分に合った行動をしていれば、
道が開けると思うし、毎日幸せに暮らせると思うよ。」
人は、苦しくなると知らず知らずに他人のせいにしてしまいがちなのですが、
こういった考えをそれぞれ頭の片隅に入れておくだけでも
世の中はもっと良い方向に変わる気がしました。
そして、経営に対しても書かれています。
「先に利する者は必ず滅びる。先に義する者は栄える」
仕事に没頭すればするほど、
ついつい目先の利益に手を伸ばしそうになるのですが、
誠実に仕事と向き合うことで信頼が生まれ、
必要とされる仕事につながっていくのだと思います。
そして、本書では、
天台宗を開いた伝教大師(最澄)さんの言葉も紹介されています。
「十二年修行したら一見を得るでしょう」
僕は仕事をするにも、習い事をするにも最低でも3年は続けないと、
ものごとの(大まかな)本質を見出すことは、なかなか難しいと思っています。
最近では、3年働かないうちに転職する人が多いですが、(少しオジサンくさいですね(笑)、
そんな短期間で何か見えたのかな?と疑問に感じることが多々あります。
もちろん色んな事情があるでしょうから、一概に否定はできませんが、
もしその仕事に強い憧れがあって、「成功してやる!」という気持ちで入ったのなら
途中でやめてしまうのはあまり得策ではないと思っています。
厳しいこと言ってるのかなぁ?と思っていたら、
最澄さんは、3年どころか「12年」と言っていたそうです。
本当に「修行」という感じがしますね。
ただ、本気で12年頑張ったら結構な確率で
望んでいる成果につながっていくかもしれないですね。
(中途半端に、ただ12年やっていてもあまり意味はないと思いますが…)
その他にも遊び心やユーモアの大切さについても書かれています。
実際に人の生死に関しても書かれているのですが、
実にユーモアにあふれ、
なにか死ぬことが大したことではないような気にさせられました。
本書を読むまで「宗教」イコール「堅い」イメージがどこかにありましたが、
本書を読む限り、本当に気さくで穏やかな気分にさせてくれる方でした。
悩んで苦しんで壁にぶつかっている人は、
1度、目をとおしてみてもいいかもと思えた素敵な1冊でした。
著者の大友さんは、 ダイエーの創始者、中内㓛さんのそばで初代秘書、広報課長として 38年間尽くしてきた方です。 この本を手にしたとき、僕はてっきり 「いかに中内㓛はすごかったのか」ということを 38年間そばで見てきた大友さんならではの 話が読めるかと思っていましたが、 むしろその逆で、 「中内さんがダイエーを経営難に追い込んだ」ともとれる話や 上に立つ人間がとるべきではないと思われる 行動、発言の数々が書かれています。 この本では終始、中内さんを批判しているような内容ですが、 よくある暴露本といった類のものではなく、 中内さんに愛情を感じていたからこそ、 ダイエーと中内さんの浮き沈みを 鮮明に綴っているのではないだろうかと感じました。 (あくまで、僕のかってな解釈ですが) 正直、読んでいてあまり気分のよくなれる本ではありませんでした。 ので、 ここにご紹介するのはどうかとも思いましたが、 良い部分ばかりを紹介するこの手の本とは違って、 中内さんのそばで尽くしてきた人が語る そのリアリティーあふれる内容には 読む価値があるのではと思ったので ご紹介させていただきました。
圧倒的な強さを誇っていた家電製品もサムスンやLGに遅れをとり、貧困率もあがり...。
20年前の日本からは、とても想像もつかなかった現実が今、襲っています。
そんな状況に危機感を感じたユニクロの柳井正さんが、
1人でも多くの日本人にその危機的状況を理解してほしい、
そして誇れる日本を取り戻すために何をすべきかを1人1人が考え抜いてほしいと思い、
書き上げたのが、この「現実を視よ」です。
この本の中で柳井さんはかなり政治の批判をしています。
本人も書いていますが、経営者にとって政治批判は
マイナスに働く恐れがあると思うのですが、
そのリスクを背負ってでも、伝えたいという覚悟がこの一冊からすごく伝わってきます。
もちろん、政治批判だけでなく、
今の日本のリアルな現状がとてもわかりやすく書かれており、
これを読んでなにも感じない日本人はあまりいないのではないでしょうか。
その他にも柳井さんが考える日本が復活するために必要な考え方やとるべき行動、
そして柳井さんの経営理念や経験談も書かれています。
そして最後にもう一つ。
ファースリテイリングの今年度のスローガン。
「志を持って生きよ」
この言葉が日本人みんなの胸にしっかりしみ渡り、
他人まかせでなく自分自身が行動を起こせば、
この国はいい方向に変われるような気がします。
出来るだけ多くの日本人が読むべき一冊だと思いました。
さて、
みなさんはレコード店やCD SHOPなどで
『ジャケ買い』をした経験、ないですか?
ジャケットだけを見て、
「歌ってる人知らんし、どんな曲かもよくわからんけど、なんか良さそうやなぁ」
といって、つい購入してしまうアレです。
今回、まさにそれと同じで『ジャケ(?)買い』をしたのが、この本です。
まず、ブックデザインが目に止まり、
その次に不思議なタイトルに興味をそそられ、
手にとって開いてみたら、5ページほど続く面白い始まり方。
そして個人的に一番、気になったのが中身のレイアウト。
文章が両サイドギリギリまであるにもかかわらず、下にはたっぷり余白が。
(わかりずらいですが下の写真参照)
ものすごく新鮮さを感じ、
「こんな切り口でせめてくるこの本はなんや⁉」と、
ろくに内容も確認せずにレジに向かいました。
まさに『ジャケ買い』でした。
内容は基本的に「転職」をしたい人の背中を押す、というもので、
著者の転職コーチング専門家(そんな専門家がいたんですね)、トム•ディースブロックが
心理学の知識を駆使して、
仕事を「死んだ馬」に例えて、
転職に踏み切れない人の傾向と
そういう人たちはどうすべきかを、
わかりやすい言葉に実例を交えて紹介されています。
転職にはあまり興味のない僕ですが(今のところ…(笑))、
転職に限らず、あらためて自分の仕事と向き合い直せる良い本だと思いました。
にしても、
今回のような『ジャケ買い』をされるような
素敵なデザインがつくれるように、もっと頑張らないと!と、
本書の内容以上に、とても良い刺激を与えてくれた1冊でした。。。
人を惹きつける可能性を持っている仕事についている僕は恵まれていますね。
プロアスリートに対しての
右脳活性プログラムの第一人者、
児玉光雄さんの著書を紹介させていただきます。
僕の勝手な解釈ですが、
テレビに出ている児玉さんは少し頼りない、
笑いばかりをとろうとしている印象があったので、
はたしてどんな考えを持って、
更にはトップアスリート、イチローの108個ものコメントに対して
どういった分析をするのかがとても興味があり、
この著書を手にしました。
例えば
イチローのコメント
『やれることはすべてやったし、手を抜いたことはありません。
常にやれることをやろうとした自分がいたこと、
それに対して準備ができた自分がいたことを、誇りに思っています。
(2002年シーズン終了後にシーズンを振り返って語った言葉)
この言葉をうけ、児玉さんは
たとえ、「成果を出すことが目標のすべて」だったとしても、
努力が報われなかったと愚痴を言ったり、嘆いたりしてはいけない。
むしろ「成果に結びつくトレーニング」をしてこなかったことを反省しよう。
この他にもイチローの「面白い」コメントがたくさんあるのですが
今回は省かせていただきます。
いつか違う形であらためて
「すごいイチロー」を紹介させていただきます。
正直、
イチローが選ぶ言葉の数々はどう解釈すれば正解か?と
考えさせられることがありますが、
児玉さんの「言葉の分析」には、
なるほどと感じさせられることが多々ありました。
トップアスリートの考え、
そしてそれをスポーツ科学の第一人者が分析し、
解説をしているこの著書を読んでいると、
淡々と仕事をこなすのではなく、
「完成」を具体的にイメージし、質の高い準備をした上で
ひとつの仕事に真剣に向き合うことの大切さを
教えられた気がしました。
「考え方」
「考える姿勢」
「考える意味」
この著書はビジネスでの企画を進めて行く上で、
いかに「考える」ということが大切かを教えてくれています。
大袈裟に言ってしまえば、
「質の高い仕事をするためには考えよう!」
著者が言いたいことは、このことに尽きるように感じました。
だからこそシンブルな分、重みを感じました。
著者は元博報堂制作部長の高橋宣之さん。
この著書を読んでいると、
一貫して頭の柔らかい考え方を持つ高橋さんに、
とても好感がもてました。
この著書について
もう少し内容を掘り下げると、
ビジネスでの課題解決力を身につけるために
日頃からとるべき行動(そのときの考え方と考える姿勢)の提案、
プランニングする上で必要となる考え方とその準備などが、
シンブルにも関わらずかなり核心をつく、
ためになるアドバイスの数々が紹介されていて、
とてもわかりやすい内容となっています。
僕も普段からもちろん、
知識と知恵と準備を総動員させた上で
プランニングを行っているつもりですが、
この本を読んでいると
まだまだもっと質の高いプランニングができる!
と感じさせてくれる気持ちの良い一冊でした。
この著書は、
よく平積みされている
「どの業界にも対応できるやさしいビジネス本!」というより、
一歩踏み込んで、
実務家たちが競争に勝つための
さまざまな実践的な戦略理論が紹介されています。
著者がファッション業界に数多くかかわってきたからか、
あげられている実例の多くがアパレル企業を中心に書かれていますが、
読みようにとっては、他の業界でも
ヒントになる戦略が数多く書かれていると感じました。
まず、著者は「ブランド」を戦略として打ち出すためには、
ある3つの価値を確立し、
競合との差別化を行うべきとのべています。
その「3つの価値」とは
●商品そのものが持つ「機能価値」
●地場の顧客に対する特定の販売員によるサービスや、
eコマースによる「サービス価値」
●ブランドが持つストーリーや伝統など
顧客がブランドに支払うプレミアム価格を引き出す「イメージ価値」
この3つの価値がブランドをつくる際に(再生も含め)
重要な鍵となると書かれています。
その他にもブランドを確立する上で、
「eコマース」
「M & A」
「ターンアラウンド(ブランド再生)」
「イノベーション」
「マネジメントの重要性」
など
充実した内容となっています。
「ビジネス本」「自己啓発本」と言いつつ、
読んでみたら自社の宣伝本では?と感じる書籍が多い中、
(正直、この本にもほんの少しだけそれは感じましたが)
読み応えがあり、
クリエイティブな仕事にたずさわっている人間には、
かなり勉強になると感じさせられる1冊でした。
クライアントのブランディングを手がけるデザイナー(クリエイター)なら、
自社のブランディングも、もちろんできていないといけないと思います。
他にはない付加価値をつけ、差別化をはかることが、
ブランディングのひとつの要素だと言えると思いますが、
そういったことの中に仕事場のあり方も、
大切な要素のひとつだと思います。
この本では
37人のデザイナーの仕事場のあり方、こだわり、考え方などについてを
写真や間取りなどもまじえて、紹介されています。
それぞれのコンセプトが明確にわかれており、
ここまでいろんな形のオフィスが見れるのは
純粋に面白いと思います。
自分のやり方に煮詰まったとき、
この本に目を通すと、
あらためて自分の方向性、今あるポジションなどがしっかり把握できるので、
重宝しています。
2004年、日本で公開されたティム・バートン監督の映画作品です。
ティム・バートンといえば
「シザーハンズ」や
「チャーリーとチョコレート工場」などを観てわかるように
空想世界を創り出し、
独自の映像美で観客を魅了する監督として知られていますが、
この「ビッグフィッシュ」も例に洩れず
オリジナリティあふれる素晴らしい作品となってます。
この作品では、
常に聞きてを喜ばせようとする父親の
おとぎ話のような、どう聞いても嘘としか思えない体験談と、
それに嫌気がさし、父を敬遠しながらも
『本当の父親』を知りたいと苦悩する息子との親子の絆が描かれています。
とはいえ、
大半がその父親の回想シーンで
巨大な魚を捕まえるシーンや、
大男と出会い、旅をするシーン、
魔女から自分の死にゆく様を教えてもらうシーンや
一目惚れした女性にプロポーズするために一面お花畑に変えてしまうシーンなどなど。
次から次へと出てくるエピソードの数々が
映像の、そして音楽の素晴らしさと相まって、
とても楽しむことができます。
映像で楽しめ、しっかりした内容で感動をさそうティム・バートンの
良い所ばかりが詰まった作品なので、
ぜひ、お勧めしたいと思います。
本書は、松下幸之助さんが松下政経塾で語った、
「リーダーたるもの、またリーダーを目指す人たちに最低限心にとどめてほしいこと」
を厳選して、それを48項目にまとめたものです。
リーダーに向けて出された本のように思われそうですが
リーダーでなくても、とても参考になる言葉が語られています。
松下幸之助さんの著書によく出てくる言葉、「素直」。
例えば
「誰の言うことでも一応は素直に聞く。
いいなと思ったら素直に取り入れて実行する。
人の意見を聞くときは、虚心になって、私心をなくして、素直な心で聞く。
そうして他人の知恵才覚を授かる。」
「素直になれば、物事を色眼鏡で見ないようになる。
赤は赤、黒いものは黒くみえる。本質がわかる。
そういう心を養っていくと、正しいものを見られる。
したがって賢くなり、聡明になってくる。」
背伸びをして自分を良く見せたいと思うことより、
素直な心になり、等身大で、いかに物事の本質を見極め、
成長していくかが、成功の鍵になっているのでしょうね。
その他にも、心動かされる言葉が多々ありました。
「何事も基本となるのは、熱意でるある。
四六時中、頭の中は仕事のことでいっぱいになる。
そうなると不思議なもので、新しいことが浮かんでくるものだ。
浮かばないとしたら、それは熱意が足りないことにほかならない。」
「いやだな、つらいなと思っても、やらなければならないことがある。
その、いわば「修行」を捨ててしまうのは、みずから「宝」を捨てることになる。」
僕は何でも器用にこなす天才肌の人間ではないので、
実直で、純粋と感じさせられる松下幸之助さんの考え方は、
他の著名なリーダーたちと比べ、
とてもしっくりと、心に沁み渡ります。
おごらず、自分をしっかり見つめ
真摯に仕事と向き合いながら、
より頑張ろうと
あらためて感じさせてくれる一冊でした。
タイトルだけを見ると、
現実的ではないようですが、
その現実的ではないことを実践している著者が、
いったいどういった考えで仕事に取り組み、
どんな風に行動しているかを書き記した一冊となっています。
その著者、林正孝さんは
ソニー生命のライフプランナーで
以前は、休みは年間で半日という働きづめの日々だったようですが、
あるときを境に稼働日数10分の1、顧客数も10分の1に
営業スタイルをかえたそうです。
目標を達成する方法を
わかりやすく提案してくれているのですが、
僕はむしろ、
「成功できない人の共通点」
というものの着眼点に、面白さを感じました。
こういった著者を読んでいると、
成功するためには、
いかにぶれない強い心を持ち続けるかが、
鍵になっているのかが
とてもよくわかります。
職種がら、営業とは少し縁遠い僕からみると
営業ひとすじで頑張ってきている方々が
この独特な仕事の進め方を知って、いったい
どんな意見が出るのか、賛否両論が出そうで
そういった意味でも、とても興味深い一冊でした。
あまりにもくだらない言い訳ですが、
仕事がかなりバタバタしていて更新のペースが遅くなってしまいました。
では、
前回に続き、アニメ(漫画)の紹介をさせていただきます。
2000年頃にWOWOWなどで短期間放送をしていたアニメです。
主人公のミルクちゃんが、
大統領の指令をうけ、問題を解決するー。
という話なのですが、
とにかく作っている人たちの遊び心や毒気が満載のアニメとなっています。
登場人物の適当でブラックな会話がとても面白いのですが、
それ以外にも色使いのバランスや
映像での遊び方が、漫画やアニメの面白さというより、
あるクリエイターの、ひとつの良質な?「作品」としてとらえることができます。
その「作品」の原案、デザインは
アートディレクターの田中秀幸さんで、
過去にはウゴウゴルーガや
「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで‼」を見た事がある人は
わかると思いますが、ダウンタウンがフリートークをしているときに
よく目に入る背景のバックが田中秀幸さんのデザインだそうです。
カチコチに固まった頭に潤滑油をさしたい
という人にはおすすめの作品です。
「ツレがうつになりまして。」の作者である
細川貂々さんの作品を紹介します。
「ピンチはチャンス、チャンスはピンチ。
困った時ほど、きょとんとするー」
そんな考えがベースの不思議なキャラクター、
「きょとんチャン」が主人公となった漫画です。
本屋さんに行けばいたるところに並んでいる自己啓発本。
本書はけっしておしつけがましくなく、
気楽は気分で読むことができます。
日常生活に疲れきった時に、
お茶漬のようにサラサラ〜、といった感覚で読むのに適しています。
まわりに登場するキャラクターも
かわいくて個性的で、
細川貂々さんの人間味がとても伝わってくる素敵な本でした。
本書は、マーケティング戦略のノウハウを
小説仕立てで紹介されています。
『営業部から会計ソフトを開発する商品企画部に
異動してきた主人公が直面するさまざまな問題点に対して、
どのようにして乗り越え、成果をあげるのか』
というストーリーになっています。
軸になっているテーマは
著者の言葉を借りると「顧客中心主義への原点回避」。
ただ顧客の言うことだけをするというのが正しいわけではなく、
いかに自社ならではのオリジナリティあふれる「価値」を提供できるかが
マーケティングのカギとなるということが
物語の全体を通して伝えられています。
小説風で、しかも難しいことは全く書いていないので、
マーケティングの初歩的な流れが
とても頭に入ってきやすくなっています。
「カスタマーマイオピア」や
「ブルーオーシャン」、「イノベーター」など
あまり聞き慣れない(僕だけ?)マーケティング用語が出てきますが、
そのひとつひとつにわかりやすい説明がそえられているので、
マーケティングの入門書として本書をお勧めします。
アートディレクター4人が、
デザインを学ぶ若い人のために執筆したデザインの教科書、
「スクールオブ デザイン」の第二弾です。
その4人のアートディレクターとは、
古平正義さん、平林奈緒美さん、水野学さん、山田英二さんです。
第一弾では、デザインに対する心構えを伝え、
第二弾では、クリエイティブの現場での取り組みなどを語られています。
基本的には「若者向け」とうたっている本書ですが、
もう若者とは言えない僕が読んでも参考になる考え方が多々ありました。
やはり第一線で活躍している人達は、
自分をしっかり理解し、自信を持っている。そして自分に厳しく、他人に厳しい(笑)
読んでいるとお尻を叩かれる思いが何度もしました。僕だけかもしれませんが…。
この本は、各ディレクターにそれぞれ、1問1答形式で話が進みます。
例えば
「アイデアはどこからやってくる?」
「アートデレクションとデザインについて」
「手作業はしていますか?」
「若いときにすべきこと」
「スランプはありますか?」など。
そんな感じの質問が次々となげられているので、
自分もそれに答えながら、
4人のディレクターの考え方、仕事の取り組み方とを見比べてみると
更に面白く読めると思いました。
これからデザインの仕事に就きたい人や
今、この業界に携わっている人は一度、目を通す価値がある一冊ではないでしょうか?
「地上最大のロボット」といえば
鉄腕アトムのシリーズの中でも、
もっとも人気のある作品のひとつで、
この企画が公になったとき、
「浦沢さんはすごいことに挑戦するなぁ」と
感心したのと同時に
「リスクがありすぎるのでは?」と
少し心配にもなりました。
というのも『鉄腕アトム』自体が
あまりにも大きくなりすぎて
オールドファンはもとより、
読者を納得させることは
すごく困難だと思ったからです。
それによって浦沢さんの評価もかわってしまうのでは?と
勝手に心配していました。
最初、浦沢さんが描いた鉄腕アトムは、
原作と同じような絵だったらしく、
手塚治虫さんの長男で
「PLUTO」の監修者である手塚眞さんは
どこか偽物くさく感じ、
もっと浦沢さんらしい表現を求めたようです。
その結果、
リメイクという枠を離れて、
独自のエンターテイメントへと
押し上げられた作品になったのだと思います。
内容の部分では
原作にはない、それぞれ登場するキャラクター(ロボット)の
心理描写をじっくりと丁寧に盛り込み、
「ロボットの人権」や「人間との共存」について
考えさせられることに成功しているように感じました。
面白いと思ったのは、
主人公がアトムではなく、
原作では数ページにしか登場していないゲジヒトという
ロボット捜査官だというところ。
彼がロボットと人間との間に立つ微妙な心情を
みごとに描きあげています。
音楽や映画に限らず、
こういった完成度の高い漫画のリメイクが
(リメイク自体はたまにあるみたいですが)
もっと世に出てくれば
原作の素晴らしさに加え、
リメイクに挑戦した漫画家さんの力量が伝わり、
更に漫画業界は盛り上がるのではと感じました。
前々から、感じていたこと。
まったく異なる2つの職業の考え方をうまく掛け合わせ、
良い視点で落とし込んだとき、
とても面白いことが起こるのでは?と。
今回ご紹介する一冊は、
電通コピーライターという肩書きと、
マジシャンという、まったく違う職業についている内田伸哉さんが書いた
「プレゼンのアイデアノート 51」という本です。
「iPad magic」と聞けば、知っている人も多いのではないでしょうか?
内田さんは、iPadを使ってテンポ良くいろんなマジックをしています。
初めて見たときは「面白いところに目をつけたなぁ」と感心しました。
そんな内田さんがコピーライティングとマジック、
その2つの手法から生み出したプレゼンの様々なノウハウを、
いろんなシチュエーションにあわせて
プレゼン方法の提案をされています。
それに対しての例え話があり、
簡単なイラストを添えて簡潔にまとめあげ
とてもわかりやすい内容となっています。
読んでいる最中に
「この本の内容自体が読者に対し、プレゼンテーションをしているのでは?」と
感じさせられる面白さもありました。
プレゼンですべきこと、してはいけないこと、
マジシャンとしてのプレゼン術、そしてマインド操縦法。
お仕事に対してだけでなく、
家族や友達に何かしらの「提案」をする際に、
使えるノウハウがたくさん載っている一冊でした。
もともとは阪神・淡路大震災後に
日本初の外国語放送として関西で開局した局で、
アジアの情報やニュース、
そして一日の数時間は日本人以外のDJがお勧めする曲が流れるので、
しっかりとしたコンセプトはあったのですが、
基本的には日本で流行っている洋楽をたくさん流すので、
他局との差別化があまりありませんでした。
現在、近年の景気低迷で経営難に陥ったためか、
FM COCOLOの運営を同じ大阪の放送局、FM 802が引き継いで放送を続けています。
そんな中、このFM COCOLOはアジア枠は残しつつ、
『オーバー45 (45歳以上)』向けと
コンセプトを打ち出しなおしたおかげで、
他局との差別化がしっかりはかれたと思います。
(『アジア』と『オーバー45』につながりはあまりありませんが…)
『オーバー45』になったことで
「前まで好きだったのに、リニューアルしてから昔の曲ばかりで嫌になった」
という話を耳にしますが、
流行りの曲を聴きたいのなら、他局に合わせたら
たいてい聴けるので、そちらを聴けばいいだけだと思います。
僕は45歳以上ではないですが、
今の方が興味深い局になって、とても好感が持てます。
この流れで、
他の局ももう少しわかりやすくしっかりとオリジナリティをうち出して
(もちろん出しているとは思いますが)
差別化をはかれば、
ラジオ自体が「低迷」と言われず、
もっと盛り上がるのではないかと感じています。
あくまで関西のラジオ局しか知らないので、
関西にかぎった話ではありますが…。
個人的にはFM COCOLOの巻返しに期待しています。
この映画はゴールデングローブ賞の監督賞や
第84回アカデミー賞で11部門にノミネートされ、
5部門で受賞を果たしたこともあって
知っている人も多いのではないでしょうか?
監督は「タクシードライバー」や「ディパーテッド」の
マーティン・スコセッシで
これまでの彼の作品とは良い意味で違っていて、
大人から子どもまで楽しめ、心温まる作品となっています。
劇中に出てくる『ジョルジュ・メリエス』は実在する人物で、
世界初の映画監督と言われているメリエスが
映画を制作しているシーンなどが使われており、
そしてまた、
当時のその他の映画もたくさん登場し、
マーティン・スコセッシの映画に対しての
尊敬と愛情がとてもよく伝わってきました。
特に
そのジョルジュ・メリエスが世界で初めて撮ったと言われているSF映画、
『月世界旅行』の制作シーンはとても興味深かったです。
実際にその映画を観たくなりました。
映像の美しさ、
登場人物の純粋な感情やふれあい、
そして映画創成期のオマージュと3Dの融合。
すべてが素晴らしく
久しぶりに「美しいもの」を観た気がしました。
僕は3Dというものは
あまり中身がなくてもいいという
印象を持っていたのですが、
中身が備われば
ここまでクオリティーの高い映画を
見せることができるのかと本当に驚きました。
他の3Dの映画は
無理に3Dで観なくても...と
感じたりしていましたが
「ヒューゴの不思議な発明」に関しては
できるだけ3Dで観た方がいいと思います。
映像のキレイさはもちろんですが
ここまで3Dで人の表情がいきる映画は
初めて観た気がしました。
こんな映画が今後、
どんどん出てくることを願っています。
今回は、その有名人自身が発した言葉の数々をご紹介させていただきます。
タイトルだけを見ると、なにかつまらなそうな感じがしますが、
けっしてそんなことはなく、
なるほどと胸の奥を刺激するような素晴らしい言葉が多々あり、
なかなか読みがいがあります。
真面目なものだけではなく、
その人のキャラクターをしっかり守られたユーモアあふれるフレーズもあるから
楽しめる一冊となっています。
登場する有名人のジャンルですが、
映画業界からスポーツ、芸術、ファッション、メディア、政治家、軍人、
ビジネス、宇宙飛行士、そしてなんと世間を騒がせた犯罪者の言葉までも。
その中でも僕の好きなフレーズを2つご紹介します。
まず、ブルースリーの言葉から。
「 知るだけでは十分ではない。
実地に適用しなければならない。
意志するだけでは十分ではない。
行わなければならない。」
そして
マクドナルド創設者、
レイ・クロック
「地元で金を儲けようとするのなら、その地元に何かを還元すべきだ。
それこそがまともなビジネスというものだ。」
近年、スポーツ業界でも「地域密着型」が主流となっています。
どんなお仕事でも、それぞれ自分たちの地域を活性化させることで、
本当の『日本復活!』がみえてくると思います。
番外編?として面白かったのは
モハメド・アリの言葉。
「スーパーマンにシートベルトはいらない。」
旅客機でシートベルト着用を勧める乗務員に対して言った言葉で、
これに対し乗務員は
「スーパーマンには飛行機はいりませんよ」と切り返したという。
なかなか日本ではこういった切り返しは聞くことはできないし、
ゆるされないでしょうね。
このての本はよくありますが、
この本は実にシンプルにまとめていて必要な言葉だけ載せました!という感じが、
読んでいて、とても気持ちが良かったです。
戦後67年、日本人は本当に一生懸命に働き、
沢山の新しい物を手にしてきました。
そして現在、物が飽和状態になる中で
世界中にある過去の遺産に
あらためて目を向けてみてもいいのではないかと思い、
今回はこの「イースター島の謎」について
書かれている本書を手にしました。
本書は
南太平洋の絶海の孤島イースター島のことや
昔のイースター島民の生活や行動、
そして何より巨像、モアイ像の歴史について
過去訪れた探検家や宣教師たちのたくさんの手記をもとに
いろんな角度からわかりやすく解説された一冊となっています。
僕は、昔のイースター島民にとても興味を抱きました。
そして発掘調査に行ったこの本の監修者が体験した
モアイ像の修復作業なども知ることができます。
こういった本を目にしていると
未来だけに目を向けて不安を抱えながら生きる現代人にとって、
こんな時こそ、過去の人々の行動や生活などに
重要なヒントがあるのではと強く感じさせられます。
どんな著名人にも僕たちとかわらず親が存在し、
とりわけ母親の存在が後の人生に大きな影響を与えているという話をよく耳にします。
この著書では、誰もが知っている著名人、
32人の母親の人生を端的にまとめた一冊となっています。
著名人の中には、エジソンやアインシュタイン、ガンジーやシェイクスピアなどの
多くの人が好意的に感じれる(感じなかったらごめんなさい)人の母親だけではなく、
アドルフ・ヒトラーやアメリカの暗黒街のボス、アル・カポネの母親の
エピソードまで紹介されています。
本書では、著者が直接会ったモハメド・アリのことや
著者が長年、ボストンに住んでいたため
独自に入手することができたケネディ家の資料を
もとに書いたジョン・F・ケネディの母のこと、
そして世界的指揮者である小澤征爾の母、さくらさんには
直接あって話を聞くことができたようなので、
この人たちに関しては少しだけ濃い内容となっています。
母親との関係で、
マリリン・モンローのような悪い意味で影響をうけた人もいますが、
ここで紹介されているほとんどの人は母親の存在の大きさを感じており、
この母親だったからこそ、偉人になれたと感じさせられます。
もちろん、母親だけがすごいわけではなく、
父親の影響も少なからずあるのだとは思うのですが、
「母親」は共通して自分の子どもを心から愛し、全面の信頼をもっています。
人は孤独を感じることがあっても
誰かひとりでも自分を信頼してくれる人がいれば
前を向ける生き物だと思います。
だからこそ、「信頼」を持って見守ってくれる母親の存在というものは、
とても大きいのだと感じずにはいられません。
母、強し。
なんとなく日本に元気が感じられない昨今、
この人達が今の日本をかえる力を持っているのでは?と思い、
今回はこちらの本をご紹介させていただきます。
沖縄でベストセラーとなった「沖縄オバァ列伝」の続編です。
沖縄オバァ大好き!であろう「沖縄オバァ研究会」なる人たちが、
いろんな沖縄のおばあちゃんの行動、発言の数々を愛情たっぷりに紹介しています。
そのエピソードの数々に必ず笑えます!
しかも方言などの説明付きでわかりやすい。
読んでいてまず感じたこと。
彼女たちは、力強い。
そして(もちろんみんながみんなではないとは思いますが)堂々とした自己中心性。
結果、ネガティブな要素をまったく感じさせない言動。なんくるないさぁ〜とか。
そして他人に振り回されない、自分というものをしっかりもっている。
他人の目を気にする僕とは、完全に正反対なタイプの人たちです。
もちろん、ただただ呑気なだけではありません。
第二次世界大戦時の十・十空襲、そしてアメリカ領土になり、返還されるまで...
乗り越えるために向き合った沢山の苦難があり、
その時代を教科書でしか知らない僕たちにはすべてを理解することは出来ません。
この著書では笑いだけでなく、その苦難時のエピソードも紹介されています。
琉球王国が沖縄県へと移行したときのことも少しふれています。
沖縄好きの僕が、更に好きになった沖縄。
そして(毒をはかれそうで少し怖いのですが)お話をしてみたい「沖縄オバァ」。
今度、沖縄にいく時は少し違った楽しみ方ができそうです。
そして、行ったからには「オバァパワー」を
しっかりおすそ分けしてもらおうと思います。
孫正義さんの書は、
最近では書店に『あんぽん 孫正義伝』が平積みされているのを見ますが、
今回は、井上篤夫さんの著者『志高く 孫正義伝』をご紹介します。
この本に目を通すまで、僕の思う孫正義さんは
「いつもニコニコしている無邪気なおじさん」でした。
もちろん、
普通の人にはなかなか出来ないことを成し遂げてきたというのは知っていましたが、
やはり「孫正義さんのイメージは?」と聞かれるとニコニコしてるおじさんでした。
ところが、
この本を通して学生時代から現在までの思考、行動、着眼点の凄さを知れば知るほど
「ニコニコおじさん」とはかけ離れたものがありました。
孫さんには15歳下の泰蔵さんという弟がいます。
その泰蔵さんは孫さんのことを
「人一倍、手堅いと思います。でも、橋を渡ると決めたらダンプカーで進む」
と表しています。
この本にある孫さんは、
まさに、この「ダンプカー」という表現が
なるほどぴったり当てはまる気がしました。
その泰蔵さんが受験勉強をする際に、
孫さんが教えた計画表の付け方に僕は興味を持ちました。
365日を12(月)ではなく14で割り、
本来なら1カ月かかることを、1年の14分の1、つまり26日間で終わらせるという方法です。
その1カ月に空いた4、5日を予備日にすることで精神的に余裕が生まれ、
仕事の能率もあがるというのです。
また、計画表の進行状況に色で印をつけ、
途中までしか出来なかった部分に対し、なぜ出来なかったのかをしっかりと分析し、
最終的にすべてを完了させる計画表にしないといけないということです。
「中途半端」という言葉を孫さんは持ち合わせていないのでしょう。
もちろん「孫正義伝」なので、
少年時代からアメリカでの学生時代、
そして事業家として挑戦しつづけた波乱にみちたエピソードを
この一冊で知ることができます。
そして最後に、
【解説】でファーストリテイリングの柳井正さんが
「この本を読んで感心するだけではだめ、感動したのなら行動してほしい」
「私は脇役や傍観者では、生きている意味がないと思います」と書いています。
本当にその通りで、ドキッとしてしまいました。
日本人特有の勉強ばかりの頭でっかちにならないよう、しっかり行動し
少しでも(少しと言ってる時点で駄目かもしれませんが)
全力で前に進みたいと思います!
今年は「友チョコ」という言葉が浸透し、例年以上に盛り上がっていたと思います。
なかでも面白かったのが百貨店。
それぞれのウリをしっかりと打ち出し、
「どこに行っても一緒」という感じがあまりしませんでした。
ベタやなぁ〜とは思ったのですが、わかりやすくて面白いと感じたのが
阪神百貨店の「チョコレート総選挙」。
さすが大阪、話題のものは何でも乗っかれ精神が感じられたのですが、
順位が決まるからか売り場がいつも以上に活気があり、
こんな単純なことで売り場の雰囲気を変えることができるのか、と感心してしまいました。
こういう現象を見ていると、
難しく考えすぎて消費者に伝わりづらいものよりも
少々ダサくても、よりわかりやすくシンプルに心に響かせることが、
良いマーケティングを生み出すひとつの方法なのだと
あらためて感じずにはいられませんでした。
僕の大好きな「ドゥバイヨル」のバレンタイン用チョコレート。
チョコレートはもちろん美味しいのですが、
毎年でてくる新しいパッケージに、いつも心ときめいています。
「友チョコ」効果もあってか、
昨年までは百貨店に行ってもまったく相手にされてなかったのですが、
今年は男の僕にもたくさんの売り場の方が、“お客さん”扱いしてくれたので
とてもうれしかったです。
僕はデザイナーという職業柄か、
駅構内に貼っているポスターや
スーパーに置いているパッケージ商品などを目にすると、
どういった経緯をふんでこの「形」になったのかを考える癖があります。
まさに「デザイン戦略を解剖する」です。
本書はヒット商品を手掛けたクライアントさんやデザイナーの声に、
出来るまでの背景に加えビジュアル例も交えて、
「売れる商品の仕掛け」を深く掘り下げながら紹介されています。
(ビジュアル例は、全てカラー写真で載っています)
内容を少し紹介しますと、
ソフトバンクが携帯電話事業に参入する際、
短期間で永続的なブランドを築き上げた方法や、
低迷する地場産業を復興させた「今治タオルプロジェクト」、
品質が売上に結びついていない商品をパッケージの力で蘇らせた理研ビタミンの
ノンオイルドレッシングやドトールコーヒーのプレミアムビーンズコレクションなどなど、
ヒット商品の「戦略」の一部をこの一冊で知ることが出来ます。
あとがきで、デザイナーのポール・ランドさんの言葉が紹介されていました。
「よいデザインはそれがいつ生まれたものかに関わらず、いつまでもいいものだ」
「日清カップヌードル」を見る度に、
ここまでパッケージ自身が存在感をもち、並べているだけで広告にもなっている、
こんな素晴らしい商品は他にあるだろうか、
僕もこんなデザインを作りたい!という気持ちにさせられます。
(本書ではカップヌードルは紹介されていません)
デザイナー向けといったかたよった感じもなく、
どんなお仕事にもヒントになるであろう言葉がちりばめられている本書、
お手にしてみてください。
今回は、ある映画のサントラを紹介します。
ナチスドイツ占領下のセルビアを舞台に、敵の目をあざむく為、地下空間に避難し
戦争が終結した後も50年もの間、地下生活を続けた人々のお話。
1995年にカンヌ国際映画祭でパルムドール大賞に輝いた映画、
「アンダーグラウンド」です。
監督のエミール・クストリッツァと作曲家のゴラン・ブレゴヴィッチは、
ともに旧ユーゴスラビア出身で、母国の悲しい歴史に向き合った作品となっています。
この映画で流れている音楽はロマ(ジプシー)系のパワフルなブラスバンドを中心に
民族音楽を現代風にアレンジした、いい意味でやりたい放題の「弾け飛んだ」力作です。
このサントラを聴いていると、
どこか異空間に迷い込んだかのような不思議な感覚におちいります。
第二次世界大戦、そして内戦時の話なので
内容はあまり「HAPPY」とは言えない、胸が苦しくなるような展開ではありますが、
滑稽な(?)演出に、この「音」が入ることによって、悲しいながらもどこか抜けていて
更には力強さも加わって、
見事に「映像」と「音楽」がマッチしていると感じさせられます。
僕個人の意見としては映像がなくても、このサントラを楽しめ、
大袈裟ではなく聴いた後の余韻は強烈で
2、3日は頭の中で何度も何度も流れ続けます。
それが、まったく嫌な気がしない。
デザイナーである僕としては、
こういった「究極」の作品に出会うたび、いろいろと考えされられます。
パワフルでありながら、繊細な部分も顔を出すこの不思議なサントラは、
とてもお勧めです。映像を見なくても本当に楽しめますよ。
(クセのない、あっさりした音楽が好きという方にはお勧めしにくいですが・・・)
先日、「第7回大阪モーターショー」に行ってきました。
近未来のコンセプトカーから最新の市販モデル、
さらには話題のスポーツカーやカスタマイズされたものまで
たくさんの種類の自動車が顔をそろえていました。
やはり各社、共通していたのはエコをコンセプトにしている点。
電気自動車やハイブリッドカーが実用性をもち、堂々と並んでいました。
なかでも僕が注目したのは、近未来自動車でした。
実用化はさすがにまだまだ先だとは思いますが、
日産が提案する「PIVO3」は、面白いと感じました。
街と電気自動車が連携した駐車場では、
ドライバーが降車すると自動で駐車場まで走行し、自動で充電を始めます。
その後、用事を終えたドライバーは携帯電話などでPIV3を
車寄せまで呼ぶことができるのです。
実現するのかわからないですが、もし可能だとすればすごくないですか?
こういった可能性をもったものを卓上の会議だけで終わらせるのではなく
形にして提案する今回のようなプロジェクトは素晴らしいことだと思います。
ただ、こういった可能性をもたした提案は本当に素晴らしいとは思うのですが、
車を作れば作るほど、今以上に渋滞の心配が出ますし、
自動で駐車場にいくとしても、こういった自動車が増えれば増えるほど駐車場の確保は
できるのか、など解消が難しい問題がたくさんあがってきます。
実際、「車の祭典」なのに会場近隣は物凄い渋滞で、
まったくと言っていいほど車が動けなく、なかなかたどり着けない状況が続いていました。
ホームページなどにも「公共交通機関をご利用の上お越し下さい」とのような
コメントがあったのですが、車が主役の催しなんですから、
エコの問題は最低限、みんなで考えるとして
渋滞が少なくなる何らか画期的なシステムの提案を各社、企画、提案してみても
面白かったのではないでしょうか?
(そういった提案をしていた企業があったのならごめんなさい!)
結局、行きたいところには公共交通機関を利用しましょうで話が済むのなら、
車がどうしても必要な村などを除き、
都会では車そのものの必要性が問われると思います。
今のままでは、一番のエコは車に乗らないことではないのでしょうか?
といっても、僕自身、パッと具体的なアイデアは出てこないのですが(笑)
いずれにせよ、次回のモーターショーでも相変わらず、エコを全面に押し出すのか、
それともその先の新しい展開があるのか、今から楽しみです。
帯に「けっして悪用しないでください」と書いている本書。
「すごい怪しい本やなぁ」というのが、この本に対する第一印象でした。
とはいえ、本音では妙に気になってしまっていたので
購入しじっくり読んでみると、なかなか面白いと思える一冊でした。
まず職業「マインド・リーダー」である著者が、
「マインド・リーディング(読心術)の道具箱」と表現している本書は、
著者の経験談を交えながら、
日常生活で使えるいくつかの観察法や思考法などが紹介されています。
僕はこの「観察法」と「思考法」に興味を抱きました。
まず、「観察法」。
「心を透視するのに『超能力』はいらない。なにより必要なのは『観察力』である。」
と著者の言葉。
目の動きにはじまり、相手の話し方や身振り、足の角度、
手の位置や身につけている物など、綿密な観察を続けることで
人の心についての洞察力が目覚ましく向上する可能性があるとのことです。
そして「思考法」。
目標実現に大切な前向き思考についてや、腹が立ったときの対処法、
自分にとって大切な人との、心と心の近づき方など
生きるうえで知っていて損はない考え方がわかりやすく語られています。
その他にも、自律神経訓練法や不安を小さくする方法などの
メンタルトレーニングも紹介されています。
他人の心を透視する必要性がどれだけあるのか、僕にはわからないですが
マインド・リーディングを勉強することで
人に対してうわべだけではない「本当のおもいやり」がもてるのではないかと
感じずにはいられませんでした。
一度読んだぐらいでは消化できない本書。
何度も読んで言葉の意味をしっかりと咀嚼し、自分の力にかえていきたいです。
「ありがとうございます」
毎日、この言葉を黙々とつぶやき続けること早3年半。
いつの間にか112万回を越えました。
1日、約900回つぶやいていることになります。
「継続は力なり」という言葉が好きな僕ですが、
自分で言うのもなんですが、結構続いているなぁと思います。
なぜ、「ありがとうございます」をつぶやき続けているのか?
それは、
3年半前に、あるデザイナーさんの“体験”に感銘し、
言霊の力を信じてみたくなったからです。
その方は、当時辛いことが続いたときに、なにかを変えたくて
食事中でも、仕事の空いた時間でも
「ありがとうございます」と、ただひたすら何年も言いつづけていました。
そんなある日、
不思議なことに、急に目の前がパッと明るくなり、視界が開けたのだそうです。
それ以来、すべてのことが許せるようになったとおっしゃっていました。
僕はというと
今のところ、目立った効果はまだ出ていません。
ただ、しいてあげるなら3年半前よりかなり穏やかになりました。
(としをとっただけなのかもしれませんが(笑))
この言霊による大きな変化を求めるだけでなく、
純粋に「ありがとうございます」という気持ちをなによりも大切に
これからも一生懸命頑張っていきたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
岡本太郎記念館館長であり、空間メディアプロデューサーの平野暁臣さんが、
岡本太郎さんがプロデューサーとして関わった大阪万博での仕事ぶりや
“岡本太郎の『仕事の』、『人生の』哲学”について紹介されています。
まず僕は、作品はもちろん、
媚びない、ブレない、
そして圧倒的なパワーで突き進んだ岡本太郎さんの生き方が、とても好きです。
例えば、大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」だったのですが、
プロデューサーにもかかわらずこんなことを言っています。
「“調和”と言うが、みんなが少しずつ自分を殺して頭を下げあって、
こっちも六分、相手も六分どおり。それで馴れあって調和なんて卑しい。
ガンガンとフェアに相手とぶつかりあって、闘って、
そこに生まれるのが本当の調和なんだ」
そしてその信念を万博会場で形にしたのが、
先進理念の下につくられていたシンボルゾーン“空中都市”と言われた「大屋根」の
ド真ん中に、そびえ立たせた「太陽の塔」。
岡本太郎さんなりの“調和”をあらわしたのです。
その他にも、国宝・法隆寺金堂の障壁画が火災で失われたとき、
「失ったならもっとすぐれたものをつくればいい、古いものを守るべき伝統と考えず、
自分が法隆寺になればいい」
そして「現在のこれっぽっちのために過去のすべてを否定してもかまわない」と
言っています。
“いまこの瞬間”を生きた岡本太郎さんの信念がうかがえます。
それともう一つ、僕の胸に一番響いた言葉を紹介します。
「日本人に今もし欠けているものがあるとすれば、べラボーさだ。
チャッカリや勤勉はもう十分なのだから、ここらで底抜けなおおらかさ、
失敗したって面白いじゃないかというくらい、
スットン狂にぬけぬけした魅力を発揮してみたい。
日本人の精神にも、そういうべラボーなひろがりがあるんだ、ということを
まず自分に発見する。」
岡本太郎さんの言葉は今、この混沌とした馴れ合いを良しとする時代に
必要なのではないかと感じさせられます。
みんながもっと“本気”で生きたら、世の中にすごい変化があらわれる気がします。
ただ、こういう生き方は、本当にすごい決意がないと出来ないことなのでしょうね。
もっともっといろんな岡本太郎さんについての本を読んで、
彼の“人生哲学”を勉強していきたいです。
手を抜いて、小手先で仕事をこなすというスタイルがあまり好きではない僕が、
本屋さんでつい目をとめて手にしたタイトル「ラクをしないと成果は出ない」。
そういう“苦手意識”をあえて持たず、新しい発見を期待して読んでみました。
まず著者が冒頭で
「ラクをするということは、先達の知恵を素直に引き継いで着実に上乗せしてゆく、
という発想であり道程です」と書いています。
それをふまえた上で「ラクして成果を上げる」や「ラクをするための工夫」の紹介が
されています。
じゃあ、ラクをすることに意識を持っていけば、おのずとお仕事の成功につながるの?と
思ったのですが、そんな疑問には、こんな返しが。
「全部にラクをしたら、成果は必ず下がる。基本的なことは既存の方法に頼ってラクをし、
細部を検証しながら、微調整していく」
これを読んでいて一番感じたのは、「ラク」という言葉を使ってはいますが、
自分の時間を工夫しながらうまく使い、しっかりコントロールできる人が
成果を出すことができるのだと思いました。
あと、「ラクをする」とはあまり関係ないと思うのですが、
インセンティブについても書かれています。
著者はインセンティブを「外部が条件づけしてやる気にさせる仕組み」と解釈し、
各々のモチベーションをあげる方向を提案しています。
この中で著者が体験したすこし面白い話。
好きな子に「禁煙したらキスしてもいい」と言われたとたん
一発でタバコを吸わなくなったそうです。
これも立派なインセンティブだと思います。
こういったモチベーションの上げ方は、
クライアントさんが僕たちにお仕事の依頼をしていただければ、
こんなお得なことがあるよ、ということにもつながってきます。
ノベルティでもいいですし、値引きでもいいですし、
もちろん各社にしかできない技術、アイデアなどを提供するのもいいと思います。
そういったことをお仕事をする前にしっかりつめておくだけで
結果的に必要以上な、無駄なサービスや作業が短縮でき、
お仕事が「ラクになる」のかもしれないですね。
今回のように僕がこの本を手にする前にあった「食わず嫌い」はやめて、
あえて目を向けてみるのもいいものだと思いました。
忙しさにかまけて、2週あいてしまいました。
さて、再開します。
この著者のひとり、衛藤信之さんは、
僕が通っていた心理学セミナー、日本メンタルヘルス協会の代表であり、
とても人気のある講師です。他にも講師はいたのですが、衛藤さんの授業となると
教室に人が集まり異様なほどの人気ぶりでした。
もうひとりの著者はソニーが世界に誇るCDや、ロボット犬「AIBO」の
開発責任者であり、インディアンの長老より「聖なるパイプ」を授与された方です。
この著書はアメリカ・インディアンの人生哲学や社会のあり方などをもとに、
産業革命以降、エゴでうずまいた激しい競争社会を見直すため、
インディアンの叡智をもう一度掘り起こそうという意図のもとに企画されたそうです。
まず、インディアンにとって、人間が「何をしたい、何かをしなければ」と
自分の頭で考えるというのはとても浅はかなことで、
創造主ワカンタカの意思にゆだねて生きることが大切とされています。
また、このタイトルの「イーグルに訊け」、
なぜイーグルなのかというと、彼らが先の見通しがつかないときに、
空高く飛びながら地上を俯瞰するイーグル(鷲)を「創造主の目」と信じ、
そのイーグルの行動から創造主の意志を読み取ろうとしているそうです。
つまり、僕たちの日常生活で知らず知らず出てくる自分の力を過信するエゴが
インディアンの世界では存在しないのです。
その他にも、子宮を象徴したドーム形のロッジで行う浄化と再生の儀式についてや、
インディアンの長老たちが著者に話した数多くの興味深い言葉の紹介、
そして心理学をたずさわる著者が現在の世の中にインディアンの考え方を照らし合わせ、
今の社会に対する危惧などが明確な書かれています。
なかなかこういった本を読まない限り、インディアンやその他の先住民の考え方や
価値観などにふれる機会がないので、近代文明にどっぷりつかっている僕たちにとっては
1度、手にしてみてもいい1冊だと強く感じました。
ちなみに僕が、冒頭でご紹介した心理セミナーからいただいた修了書です。
今の僕のお仕事に役立っていると思います。
先日、北欧の音楽ピクニックに行ってきました。
北欧の音楽ピクニックとは、北欧音楽のコンサートを中心に
北欧雑貨や食べもの、ワークショップを通じて、
音楽や北欧の魅力を感じることができるイベントです。
最近の無料ライブイベントはすごく凝っている上に
有名アーティストが多数、参加するため、なかなか近くで聴くことが出来ないですが、
このイベントは簡易な舞台があるだけで、かしこまった感じがなく、
サブステージにいたっては舞台もなく、本当に言葉通りに目の前で歌ってくれました。
予定していないアンコールに、戸惑いながらも気さくに応えてくれ、
のんびりした空気が外の風ととけ合って、とても素敵な気分にさせてくれました。
イベントのラストでは、みんなで手をつないで踊るロングダンスというものもありました。
このダンスは、スウェーデンで夏至をお祝いするときに
メイポールというシンボルの木を中心にして、大きな輪を作ってダンスをするという、
みんなが一緒になって楽しめるもののようです。
ちなみに夏至祭の前夜に、作った花束の上に枕を置いて寝ると、
夢に未来の結婚相手が現れるという言い伝えがあるそうです。
なかなか日常では体験できない企画も多々あり、こういったイベントはもっと注目されても
いいのではないかと感じた1日でした。
このメイポールを中心にして、輪になって踊ります。
小さい頃から、たまにですが訪れていた今回の開催場所の万博公園です。
夕日を背にした太陽の塔は、本当に存在感がありますね!
第二次世界大戦後の日本とアメリカを舞台に、日系アメリカ人の漫画家が軸となり、
下山事件やケネディ暗殺事件など、実際の話をからめて物語が展開されていくー
この漫画、「BILLY BAT」は「YAWARA」や「MONSTER」、
そして「20世紀少年」などで有名な漫画家の浦沢直樹さん、最新作です。
内容は先ほどもふれましたが、国鉄総裁が失踪した下山事件や、
アメリカ大統領、ジョン・F・ケネディが暗殺された事件などの実際に起こった出来事を
浦沢さんがアレンジして、更には2000年前のキリストやユダが登場するエルサレムや、
戦国時代の伊賀の志能備にスポットを当てたりと時空を超えた内容となっています。
その歴史の深淵を照らしているのが “語りかけてくるコウモリの絵” で。。。
「20世紀少年」では謎を散りばめすぎて、伏線の多さに収拾がつかなくなり、
まとめきれていないという意見を多数、耳にしましたが、
今回も謎だらけで、どう着地させるのかがとても気になります。
浦沢さん、そして(共同制作している)長崎さんが共に言う「明確な答えは必要ない」
という考え方が、読者の解釈とどう折り合いをつけるのかが今後、
とても興味深いところです。
また近々『浦沢直樹』第二弾、
手塚治虫さんの鉄腕アトムに挑んだ浦沢さんの勇敢さ(?)についても語りたいと
思いますので、どうぞお付き合いください。
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者、山田真哉さんの
ビジネスにおける着眼点を、いろんな例をあげて紹介されています。
まず「目のつけどころ」にはパターンがあり、それをよく理解し訓練を重ねることで
磨かれるのだそうです。本書では4つの部にわけて「目のつけどころ」を磨く方法について
説明されています。
僕はそのうちの1つの「視点という切り口を増やす方法」に興味を持ちました。
ある有名なコピーライターさんのアイデアの出し方なのですが、
新しい商品を考える、あるいは売り方を考えるときに、
スクランブル交差点をイメージするそうです。
スクランブル交差点に立っている自分をイメージし、
老若男女のそれぞれの気持ちになって考えてみる。そしてそれぞれの立場や役割からも
考えてみる。そうすると、アイデアを出すときに視点を増やす役に立つということです。
そして、「距離感」という視点についてです。
売れる商品というのは消費者との距離が近ければ売れるとのことです。
これは僕も思うところがあって、
デザイナーはついかっこいいものを、またはオシャレでかわいいものを
作りたくなる傾向がありますが(僕の勝手な偏見かもしれませんが)、
例えば、キャンディのパッケージのデザインを考えるときには、
若年層ターゲットでない限り、必ず主婦層の感情や感覚をどこかしらに刷り込み、
互いの距離感を近づけることを意識していかないといけないと思うのです。
そのほかにも、普遍的な対比軸を使った山田さんオリジナルの
「黒十時アイデア法」の紹介や、「3秒で気のきいたことをいうテクニック」について等、
いろんな角度から「目のつけどころ」について書かれています。
考える際に瞬発力が欲しいという人には、お勧めできる一冊となっています。
この著書は、ソニー創業者・井深大さんの著書『わが友 本田宗一郎』と、
その井深さんと一緒にソニーを築きあげたパートナーである盛田昭夫さんとの対談等を
もとに、編者がそれらを“ものづくり”というキーワードに当てはめて、まとめたものです。
まず「わが友 本田宗一郎」に目を通すと、
井深さんの本田さんに対する尊敬と信頼、
そして何より本当に大切な友人だったということが、とてもよくわかります。
物静かな井深さんと陽気で活発な本田さんは一見、全然違うタイプの人間だと
思われがちですが、やはり昭和の製造業を盛り上げたお二人には共通点が多々あります。
その中でも少し意外だった表現があったので抜粋させていただきます。
「本田さんも私も、目的を達成しようという執念がひじょうに強い。
目的のためには、どんなにむちゃくちゃに見える手法であろうと、取り入れられるものは
なんでも取り入れるのです。その意味で、技術的には専門家でも玄人でもなく、
まったくの“素人”なのです。」
前回に紹介させていただいた著書『あたりまえのことをバカになってちゃんとやる』でも
書かれていましたが、頭でっかちで、なかなか第一歩が踏み出せないと
やはり結果は出づらいということなのでしょう。
知らないからといって何もしなかったら、現状を変えることはできない。
「知らない」ということは自分が思っているほど恥ずかしいことではないのでしょうね。
そんなことよりも一歩を踏み出す行動力の方が、よっぽど大切なのでしょう。
そしてソニーの創業時からの盟友、盛田昭夫さんとの対談。
ずっと一緒にいたお二人の貴重なお話が紹介されています。
本田宗一郎さんには 「藤澤武生さん」というパートナーがいました。
井深さんと盛田さんも絶大な信頼関係で成り立っていました。
盛田さんは代々続く由緒ある酒造業の長男だったのですが、
井深さんと一緒に、酒造業とは無縁の東京通信工業(現ソニー)を立ち上げたのは
有名な話です。
お二人のソニーでの活躍ぶりはあらためてここでは取り上げませんが、
のちに盛田さんの著書が文藝春秋の特集「日本を震撼させた57冊」に選ばれるなど、
ソニーの盛田としてだけでなく、日本の製造業の世界にとって
かけがえのない人物になられました。
このお二人も、ホンダの本田さん藤澤さんと同様、真逆のタイプだったようです。
こういった歴史を見ていると、違う二人が力を出し合えば本当に
1+1が3にも4にもなるんだなぁと感じさせられます。
この著書では、穏やかで物静かな井深さんの “熱い” ものづくりに対する想いが
ふんだんに堪能出来ます。
井深さんや本田さん、そして松下幸之助さんなど、
今の日本を作り上げたと言っても過言ではない人達の“言葉”には、
毎度毎度、本当に勉強させられます。
まず、このタイトルが好きです。
「あたりまえのことをバカになってちゃんとやる」
あたりまえに、きちんとすべきことに目を向けず、希望的観測で物事をとらえ、
勝手にうまくいくのではないかと考えてしまう人が僕を含め、沢山いると思います。
この著書はその基本となる「あたりまえのことをちゃんとする」ということの
大切さについて、記されています。
例えばこんなエピソードが書かれています。
著者、小宮一慶さんが在宅介護の会社で現場研修に出た時の話です。
寝たきりのお年寄りを前にして、何をしたらいいのか分からず困っていたそうです。
すると看護師さんに
「ぼさって立っていても何も分からない、足をふく手伝いをしたらどうか」と
指摘されたそうです。もともと小宮さんがその研修に参加した理由は、
企画部長としてそこの会社に転職してきて、
現場を知らなければ経営企画も立てられないだろうという社長のはからいからでした。
小宮さんは恐々足をふいてみると、そのお年寄りは心から喜んで感謝してくれたようです。
そのとき小宮さんが感じたのは、頭であれこれ理屈を考えていただけでは
怖くて一歩が踏み出せない、
実際に手を動かして何かを始めれば、必ず何らかの結果が生まれるということでした。
確かに頭でっかちでネガティブな展開ばかりを想像していたら、
いくらその時に頑張っていてもなかなか前には進めないでしょう。
難しいことをあれこれ考えず、手を動かしてみることの大切さを、
あらためて教えられた気がします。
こんな一見、あたりまえなことを
沢山の実体験と良書から学んだことをヒントに、
小宮さんなりの考えを交えていろいろと紹介された本となっています。
あともう一つ、僕のお気に入りの言葉を紹介させていただきます。
「ものすごく細かいところまで見る顕微鏡と、
世界全体や未来まで見透かす望遠鏡の両面から見ていかないと、
正確な判断ができないわけです。」
こういった「あたりまえのこと」をいかに大切に、
真面目に向き合うかが、“今後の成長”の鍵になるかもしれないですね。
僕が思う本田宗一郎という人は、一言で言うと
「合理性がありながらも豪快」という言葉がぴったり当てはまる人物です。
一度、頭に浮かぶと地面にでも図面を書き、夢中で創意工夫をし、
常に挑戦する心を忘れない。その上で時代の二ーズにあった、世の中に
今後必要になるであろうものを、先見性を持って物づくりに取り組んでいたそうです。
本田さんがよく使っていた諺があります。
「惚れて通れば千里も一里」
もし今、僕たちが受け持っている仕事で
千里が千里相当、もしくは千里以上に感じているのなら、
それは本当に惚れて、その仕事に打ち込んでいないのではないのでしょうか?
千里が一里に感じれるくらいに自分たちの仕事に打ち込むことが出来れば、
こんな素晴らしいことはありません。
僕もあらためて今のこの仕事と、じっくり時間をかけて向き合いたいと思います。
そして、そんな本田さんには藤澤武夫さんという名参謀がいました。
もし藤澤さんと出会っていなかったら、
ここまで本田さんは“スーパースター”になっていなかったと思います。
例えばこんなエピソードがあります。
1950年代後半、一世を風靡した「スーパーカブ」が誕生したときのお話しです。
それまで自転車に補助エンジンをつけて販売していたのですが、
藤澤さんは50ccのバイクが必要と感じ、
スピードと馬力に魅了されている本田さんに挑発的な言葉を並べ、説得し、
本田さん持ち前の技術者魂を奮い立たせ、製作、販売にこぎつけたのです。
猪突猛進で自分の感じる「技術者としての目」をなかなか曲げることの出来ない本田さんを
演出家さながら、見事に最高の形で突き動かしたのです。
この著書には、冷静に物事を分析できる藤澤さんの素晴らしい部分が随所に出てきます。
これを読んでいると「パートナー」の必要性を感じずにはいられませんでした。
本田宗一郎と藤澤武夫のようなパートナーは、
成功している企業家には、やはり多いのではないでしょうか?
この著書は、今後の僕の方向性を見いだす、とても参考になる一冊でした。
これはすごい!
学生時代から不眠症ぎみだった僕が、このブレンドエッセンシャルオイルと出会ってから、
ほぼ毎晩、苦しまず眠れるようになりました。
(それまでは、あまりにも寝れないので、どうしようもなく度々徹夜をしてました。)
それは、
生活の木という所が出しているブレンドエッセンシャルオイル、『アロマブレイク』です。
昔からアロマのお店に行くのが好きで、いろんな香りと出会ってきましたが、
こんなに一目惚れならぬ一香り惚れ?をし、ここまで持続しているのは初めてです。
オレンジ等の柑橘系とハーブ調を組み合わせたさっぱりとした優しい香りが楽しめ、
また、ラベンダーにローズマリー・シネオールが混ざり合い、
とてもリラックスする事ができます。
店頭では初心者、そしてアロマオイルを経験したことがない男性にと
おっしゃっていたのですが、
昔からアロマに詳しい僕の奥さんにも好評です。
もし僕のように睡眠で悩まされている方がいらっしゃいましたら
是非、おすすめです。
先日、映画館でハリーポッターシリーズ最終章を観てきました。
全8作(小説は全7作)、すべて映画館に足を運びました。
知っての通り、ハリーポッターシリーズは200を超える国と地域で発売され、
シリーズトータルで約4億5000万冊を売り上げたというお化け小説です。
その著者の「J・K・ローリング」の人生は
けっして順風満帆ではなかったそうです。
まだ作家としてデビューしていない頃、
彼女は夫と離婚し、うつ病を患い、
シングルマザーとして国から生活保護を受けながら、
娘が眠っている間に近所のカフェで、
ハリーポッターの原稿を書いていたそうです。
もし彼女が目の前の苦痛から逃げ出していたら、
この成功はなかったんでしょうね。
人生は面白い。
白取春彦さんは、「超訳ニーチェの言葉」編訳者であり、
哲学や宗教などの入門書の著者でもあります。
タイトルには「頭がよくなる思考術」となっていますが、
ただ読むだけではとてもじゃないですが、頭が良くなるとは思えません。
これを読んで、いかにこの著書をヒントにして日々をうまく過ごすかによって、
ここでいう「頭が良くなる」かどうかを読者に投げかけているんだと思います。
白取さんには膨大な知識があり、
その上で、自分の頭の中でその膨大な知識を咀嚼して
自分の言葉にしているように感じます。その使う言葉の1つ1つが実に清々しい。
こういった自己啓発(ビジネス)本では、
「自分の体験」を例に挙げて、わかりやすく述べられる場合が多いのですが、
白取さんはほとんど自分のことは語らずに
「自分の持っている知識と言葉」だけで読者を説得してしまう圧倒的な力を持っています。
僕がこの著書の中で、一番気に入っている文章はとてもシンプルで、
だけれども他人と接するうえで、とても大切なことだと思います。
その文章を紹介します。
『自分を超越する眼を持つことを勧める。
あくせくしたり、迷ったり、悲しんでいる自分を、
隣から眺めているもう一つの眼を持つことを勧める。
この眼があれば、どういう状況にあっても自分を見失うことがなくなる。』
この言葉を目にしてから、
感情的にならず、もうひとりの自分に、
自分自身を見てもらうよう、心がけるようになりました。
まずは冷静に、自分のことを判断できるようにならないと、
とてもじゃないですが、他人の気持ちは理解できないでしょうから。
そのうえで、たくさんの方々から色んな物事を吸収しながら、勉強できればと思います。
先日、日産リーフの試乗をしてきました。
リーフは多くの方が知っているとおり、
ガソリンいらずのCO2を排出しない電気自動車(EV)です。
乗り心地は高級車を運転するときに感じる独特の
(といってもほとんど高級車を運転したことはありませんが)
滑らかで、静かにスーっと加速していく走りがなんとも快適でした。
電気自動車は、まだ市場に出始めたばかりなので
電気を充電する場所が少なく、
しかもフル充電をしようと思ったら8時間もかかるようです。
(急速充電の場合は容量80%までを約30分で充電できるそうです)
正直、今はまだ実用的ではないのかな?と感じました。
まだまだ「ベスト」というところから遠い車だとは思いますが
家の中にいている間にも車内のエアコンの遠隔操作ができ、
携帯電話などからバッテリー状態の管理ができるようで、
これは便利だし、面白いアイデアだなと思いました。
なにより、こういった今までにない車を作るという新しいチャレンジが
とても好感が持てます。
価格も、まだまだ一般的にはガソリン車と比べづらいですが、
(とは言っても近年のガソリン高騰や、オイル交換が必要ないことを考えると
日ごろ走る頻度によってはある程度、元が取れる気がします。)
次にモデルチェンジをするときには、
この次世代自動車がどのように新しく変わって、
どれだけガソリン車やハイブリットカーを脅かすかが、今からとても楽しみです。
そして日産以外の自動車メーカーが今後、
どのように動いていくのかも気になります。
昨年、日本航空を再建すべく会長となった稲盛和夫さんの著書です。
冒頭から、最近の日本の職業に対する核心をつく言葉があります。
『今多くの人が「働くこと」の根源的な意味を見失い、
「働くこと」そのものに、真正面から向き合っていないように思うのです。(中略)
働くことの意義を理解し、一生懸命に働くことで、
「幸福な人生」を送ることができることをー』
まさに、この本書では、働く理由を見いだせない人に
稲盛さんの実体験を交えて、稲盛さんが考える「働き方」というものを
わかりやすく解説されています。
この「働き方」、「働く意義」というものは本書で語られている
『「純粋で美しい思いを強く抱き、誰にも負けない努力を重ねることができれば、
どんなに難しい目標も必ず実現することができる」』
この言葉にすべてが集約されている気がします。
さらに稲盛さんは、能力が低くても「熱意」「努力」、そして「プラスに働く考え方」を
持っている人間は、大きな成果をあげる可能性を持っているとおっしゃっています。
それを「人生の方程式」というもので表現されているのが、とても興味深く感じました。
ただ一般的に使われる「熱意、努力」と稲盛さんが使うそれとは
少し違うような気がします。それは稲盛さんの言葉にあらわれています。
『ベストでなくパーフェクトを目指す』
『完璧な仕事とはどのようなものか』
『仕事ができる人というのは、完璧主義を貫く』
『いつも百メートル競争のつもりで走れ』
『掃除に真正面から真剣に、そして創造的に取り組む』などなど。
よく聞くような言葉かもしれませんが、
すべてに関して自分自身を本当に極限まで追い込んでの「熱意であり努力」こそが、
「真の成功」のために必要な「努力」かもしれないですね。
その他にも、ここまでひとつひとつのものに深く情熱を持って仕事をしている人が はたしてどれくらいいるだろう?と思ってしまうくらい稲盛さんは 仕事に対して、本当に真摯に向き合っているなぁと強く感じました。 (あらためて言うことではないのですが...) 僕も自分なりに、仕事に一生懸命取り組んでいますが、 こういう、結果を残してきた人の著書を読むたび、 まだまだやれることがあるなぁと感じさせらます。
著者はサッカー日本代表キャプテンの長谷部誠さんです。
もともと、サッカーに対して真面目で誠実な印象はあったのですが、
本書に目を通すと僕が感じていた以上にサッカーに
本当に真摯に向き合い、「プロフェッショナル」という言葉を大切にしていました。
自分がサッカーと向き合うとき、常に平常心を保ち、
できる限り100%の状態でピッチに立つことを心がけています。
こう書くと誰でもそうしていそうですが、
普段の整理整頓から、人との付き合い方、睡眠に対する考え、試合への入り方、
監督の思考を読み取る努力、恩師や家族の言葉の大切さ、自分の髪型に対して等等…
どれひとつ欠けることなく全力で試合に向かっているさまがよく伺えます。
人間ですから、なかなか常に平常心を保ち続けるというのは難しいものですが、
彼は「心を整える」ことによって、見事にそれを実行していることがよくわかります。
この一冊はスポーツをする人に向けたメンタル本という位置ではなく
ビジネスマンはもちろん、学生さんが読んでも本当にためになると思います。
むしろこんな混沌とした世の中でも、こういう心を落ち着かせ他人を思いやるノウハウを
書いている本書は、ひとりでも多くの方に読んでいただきたいと感じました。
あと僕がおもしろいなぁと思った長谷部さんがしていること。
それは「読者ノート」というのをつけていることです。
彼は本を読むのが好きで、たくさんの素晴らしい言葉と出会うたびに
大学ノートに書き写し、シンプルにまとめ、そこに自分の感じた事を書きとめ、
後日、遠征などに行くときでも持ち歩き、見直して「心の点検」をしているそうです。
これは僕も実践しようと思いました。
(「心の点検」って表現がとても気に入りました)
今週末から、いよいよワールドカップ3次予選がはじまります。
本書で書かれていた長谷部選手のメンタルの持って行き方をしっかりとチェックしながら
試合を観戦しようと思います。
がんばれ、長谷部選手!! がんばれ、ニッポン!!
本書は、たくさんの著書を出されているワタミ株式会社の渡邉美樹さんに
『この本を読んで、もう「夢」に関する本を書くのはやめようと思った』と言わせるほど、
夢を実現させる「考え方」をわかりやすく紹介しています。
冒頭で13の成功戦略が簡潔に紹介されていて、
そして様々な的確な事例を使って、本当にわかりやすい内容になっているので、
とても読みやすいと思います。
(こんなにたくさんの人たちの「言葉」をよく知っているなぁと
すごく感心してしまいました。)
本書の著者、ジョン・C・マクスウェルは、世界中で有名なコンサルタントで
「世界一のメンター」と言われている方で、
どんな人物で、どういった考え方をしているのかとても興味があり、
本書を手にとってみたのですが、主に書かれていることは成功するための考え方について。
そして行動することの大切さ。
大げさに言ってしまえば、ほとんどこれだけなのですが
何度読んでも「自分の今の状態」を再確認させてくれるので
僕にとって、毎回背筋を伸ばし、前を見つめ直させてくれる一冊です。
最後に、
本書の中で気に入っている事例や言葉は本当にたくさんあるのですが、
その中でも今、もっともお気に入りの事例を紹介させていただきます。
プロゴルファー、アーノルド・パーマーのオフィスの壁にかかっているモットーです。
「負けたと思った時点で、負けが決まる」
「挑戦できないと思った時点で、挑戦は終わる」
「勝ちたいけれど勝てないと思った時点で、勝負がつく」などなど。
自分の限界を勝手につくらず、最後まで自分を信じて前に進もうと思います。
今や、関西でも読めるようになったフリーペーパー「R25」。
創刊当時は、活字離れが激しいM1層(20〜34歳の男性)に向けて
こういったものを出しても、手にしてもらえないだろうと予想をされていたそうですが、
それを気持ちいいくらいに覆し、
結果、「手に入らない」と苦情が殺到することまであったようです。
同誌を立ち上げた株式会社リクルートの藤井大輔さんは、
大規模なリサーチを行い、
このM1層を「新聞に憧れる世代」として位置付け、
憧れの新聞を読み解くための基礎知識を提供し、
新聞の解説をするというコンセプトで、方向性をしっかり見いだしたようです。
デザインはアートデレクターの尾原史和さん、
表紙などに使われている寄藤文平さんのイラストが
デザインの中で柔らかさ、楽しさを出すアクセントとなっています。
大阪の駅で見ていると、M1層というより30代の女性が手にしているのをよく目にします。
同誌には男性に役立つ情報がたくさんあるのですが、
女性が読んでも満足できる内容であることは確かです。
創刊してから約8年、
わかりやすい経済情報あり、お勧めグッズあり、役立つ情報ありの、この「R25」。
今後のどのような新展開があるのか、そしてどのように進化するのか、とても楽しみです。
伊坂さんの小説を読んでいると、とても心地良くなれます。
電車の中でも、家でも、公園のベンチでも、
その場所がとても居心地の良い場所に変化させてくれます。
そして、伊坂さんの小説は他の作家さんの作品とは違い、
音楽を聴いているような感覚にさせてくれます。
それはとてもテンポがよく、やわらかいリズムでページをめくるときでさえ、
音に合わせている気になります。
(ずっと僕だけだと思っていたら「絆のはなし」という本で
ミュージシャンの斎藤和義さんも同じようなことを言われていてびっくりしました)
個性豊かな登場人物にも、ググッと惹き付けられることが多々あります。
その中でも「ラッシュライフ」や「重力ピエロ」に出てくる泥棒の黒澤という人物が
僕のお気に入りです。(伊坂さんファンには人気のキャラのようです)
その黒澤という人物の言葉を目にしていると、
自己啓発本を読んでいるような、ガツガツ頑張っているときに、
ふと大きく深呼吸させてくれる、素っ気ないけど優しい言葉にあふれています。
そんな魅力的な登場人物を次々と作り上げる伊坂さんは
豊かな感性を持ち合わせているすごい人だなぁと、
新しい著書を出す度に感心させられます。
面倒だからと、あまり小説を読まない人でも、
とてもテンポが良くて音楽を聞いているような感覚にさせてくれる伊坂さんの著書、
ぜひお勧めです。
以前、長新太さんの絵本を取り上げさせていただきましたが、
あれから更に、長さんの絵本を数冊読みました。
本当にどれをとってもニヤニヤしながら読んでしまう作品ばかりでした。
長さんの絵本は、カフェや電車の中で読むものではありません。
(笑ってしまって、素の顔では読めないですから)
それだけに子供が長さんの絵本に目を通したとき、
どんな反応をするのか興味がありました。
絵本というのは多くは子供向けに作られています。
ただ長さんのように奇想天外な発想は、大人にこそウケるのであって、
はたして子供にはどうだろうと気になっていました。
そこで、最近ようやく会話らしい会話が出来始めてきた僕の子供に読ませてみたところ、
僕とまったく同じところで笑っていました。
僕の子供だから笑うところも同じなのかもしれませんが、長さんの絵本は
子供の心もしっかり掴むということがわかりました。(当たり前?)
今回の、このブログを読んで更に気になった方は
ぜひお子さんにプレゼントしてみてはどうでしょうか?きっと喜ばれると思いますよ!
今回は、わざわざ僕が紹介するまでもない人物の著書を、あえて取り上げたいと思います。
松下幸之助さんの「夢を育てる〜私の履歴書」です。
いままで松下幸之助さん(以下、松下さん)に関する著書を何冊か読んできましたが
この「夢を育てる」が一番、好きで何度も読み返しています。
経営者だけでなく多くの社会人の方々が、
松下さんの独特な言い回しでありながら、非常にわかりやすい
裏づけのある「言葉」の数々を目にし、耳にしたことがあるのではないのでしょうか?
松下さんの数々の、その「言葉」はいろんな本で紹介されていますが、
ここでは言葉以上に、『経営の神様』の迅速で的確な「行動力」が
わかりやすく紹介されています。
この本はサブタイトル通り、松下さんの人生の履歴書です。
それに加え、松下電器がどういう風に成長していったかということもよくわかる一冊です。
まだ、松下さんの本を手にしたことがない方には、
まずこの「夢を育てる」を読んだ上で、他の著書に手をのばしていくことをお薦めします。
経営に興味がない方にでも、人としてとても勉強になるので
一度、読まれてみてはいかがでしょうか?