平野暁臣 「岡本太郎の仕事論」

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    11.12-FM-OkamotoTaro-1


    岡本太郎記念館館長であり、空間メディアプロデューサーの平野暁臣さんが、

    岡本太郎さんがプロデューサーとして関わった大阪万博での仕事ぶりや

    “岡本太郎の『仕事の』、『人生の』哲学”について紹介されています。



    まず僕は、作品はもちろん、

    媚びない、ブレない、

    そして圧倒的なパワーで突き進んだ岡本太郎さんの生き方が、とても好きです。



    例えば、大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」だったのですが、

    プロデューサーにもかかわらずこんなことを言っています。


    「“調和”と言うが、みんなが少しずつ自分を殺して頭を下げあって、

    こっちも六分、相手も六分どおり。それで馴れあって調和なんて卑しい。

    ガンガンとフェアに相手とぶつかりあって、闘って、

    そこに生まれるのが本当の調和なんだ」 


    そしてその信念を万博会場で形にしたのが、

    先進理念の下につくられていたシンボルゾーン“空中都市”と言われた「大屋根」の

    ド真ん中に、そびえ立たせた「太陽の塔」。

    岡本太郎さんなりの“調和”をあらわしたのです。



    その他にも、国宝・法隆寺金堂の障壁画が火災で失われたとき、

    「失ったならもっとすぐれたものをつくればいい、古いものを守るべき伝統と考えず、

    自分が法隆寺になればいい」

    そして「現在のこれっぽっちのために過去のすべてを否定してもかまわない」と

    言っています。

     “いまこの瞬間”を生きた岡本太郎さんの信念がうかがえます。



    それともう一つ、僕の胸に一番響いた言葉を紹介します。


    「日本人に今もし欠けているものがあるとすれば、べラボーさだ。

    チャッカリや勤勉はもう十分なのだから、ここらで底抜けなおおらかさ、

    失敗したって面白いじゃないかというくらい、

    スットン狂にぬけぬけした魅力を発揮してみたい。

    日本人の精神にも、そういうべラボーなひろがりがあるんだ、ということを

    まず自分に発見する。」


    岡本太郎さんの言葉は今、この混沌とした馴れ合いを良しとする時代に

    必要なのではないかと感じさせられます。

    みんながもっと“本気”で生きたら、世の中にすごい変化があらわれる気がします。

    ただ、こういう生き方は、本当にすごい決意がないと出来ないことなのでしょうね。


    もっともっといろんな岡本太郎さんについての本を読んで、

    彼の“人生哲学”を勉強していきたいです。





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